フィグの育てかた
温暖な気候の土地なら、フィグを育てるのは意外に簡単です。しかし一定して高い品質のものを育てるには、夏は暑くて乾燥し、冬は寒くて湿潤な地中海性気候がフィグにはもっとも適しています。フィグは亜熱帯に育つ植物ですが、成木になればマイナス6~9度の寒さにも耐えられます。しかし本来の成育環境からはずれた土地でイチジクを栽培するには、鉢植えにするなど特別な冬の寒さ対策が必要になります。
地植えしたイチジクはすぐに高さ5~9メートルに成長し、枝の張りも同じぐらいになります。主根がなく、根の張りは浅く広いのが特徴で、枝の張りの3倍になることもめずらしくありません。水はけが良く有機質が豊富なローム土壌が理想ですが、もっとやせた土地でも充分に育ちます。根が広く張るおかげで、一度根づいてしまえば渇水にも耐えられます。土壌の適応pHは5.5~8.0の範囲なので、酸性土壌で栽培するには石灰をまいて、pHを最適な6.0~6.5に調整する必要があります。アルカリ性の土壌であっても黒色アルカリが堆積さえしていなければフィグは育つことができます。
フィグの成育には1日8時間以上の日照が必要で、さらに気温も高くないと実が熟しません。一方で肥料や堆肥をたっぷり施せばそれだけ良い実をつけます。ただし成長期の施肥が遅すぎると、成長が過剰に促進されて寒さ慣れができなくなります。地植えの成木には1年に3回、微量元素入り配合肥料(6-6-6または8-8-8)を2~3カップ施肥します。鉢植えの場合はオズモコートなどの徐放性肥料がお勧めですが、育て方の詳細は種子パッケージの指示に従ってください。有機栽培では、堆肥のほかに綿実、大豆、アルファルファミールといった高窒素肥料を使用しています。
充分な収穫を得るには、降雨量の少ない地域では成長期に定期的な水やりが必要です。ただし土がいつも水びたしになることは避けてください。秋になったら水やりを中止し、寒さ慣れをさせます。雨が多いとき、また水やりの回数が多すぎたり、反対に散発的すぎると実割れしやすくなります。実割れについては品種によって異なりますが、成熟が進むとそれだけ実割れしてまずくなります。
水やりや施肥をまめにできるなら、鉢植えでもうまく栽培できます。鉢植えは栄養分が浸出しやすいことに注意してください。容量60リットル前後の大きい鉢を使用して1.5~3メートルまで成長させます。大きくなりすぎないように、年1回定期的に先端と根を剪定します。冬の気温がマイナス6~9度まで下がる地域では、車庫や納屋に鉢を移動させたほうがいいでしょう。ただし暖房は使わないこと。
- http://www.nafex.org/figs.htm
- http://aggie-horticulture.tamu.edu/extension/fruit/figs/figs.html
- http://www.crfg.org/pubs/ff/fig.html
- http://home.planters.net/~thegivans/
イチジク栽培地域
昼間の長さと寒冷地域
フィグがたくさん実をつけるためには、充分な日照が不可欠です。栽培地を選ぶ際には、1日中日当たりの良いところにしないと収量が見込めません。とくに重要なのは早朝の日照で、朝露がしっかり乾かないと病気が発生しやすくなります。また霜や氷に弱いので、栽培に適しているのは800-hour chiling zoneより南です。ただし休眠状態の成木であれば、気温がマイナス6度まで下がってもほとんど影響はありません。
土壌
フィグはあらゆる種類の土壌で成長することができますが、水はけの悪い土地は苦手です。降雨後24時間以上水が残る場所や土壌は避けたほうがいいでしょう。水はけが悪いと根に充分な酸素が行きわたらず、成長が阻害されて木が死んでしまいます。塩分には比較的強く、汽水域の沿岸地でも成長します。
イチジクの種類
フィグの種類は大きく4つの系統に分かれます。コモン種と呼ばれる地中海系、カプリ系、スミルナ系、サンペドロ系です。
アメリカ国内で地中海系を扱っているのはテキサスの栽培農家だけです。授粉を必要とせず、単為結実します。テキサスの気候に向いており、テキサスで最も多く栽培されている種類で、種子ができず、夏果、秋果ともに年内に成熟して収穫します。
カプリ系は実が小さく食用にはなりませんが、この種類が生成する花粉がスミルナ系やサンペドロ系の受粉に必要になります。カプリ系の花粉を運ぶのは、ブラストファーガという小さなハチです。農家は、ブラストファーガが入りこんでいるカプリ系の実をかごに入れて下げ、効率よく受粉させます。カプリ系イチジクは1901年にテキサス州デルリオで栽培がはじまりました。
スミルナ系は食用に適した大きな実で、種子もできます。授粉して実が成長するには、ブラストファーガとカプリ系イチジクが不可欠です。授粉できないと未熟のまま落果します。スミルナ系フィグは主に乾燥イチジクとして流通しています。
サンペドロ系は1年に2回収穫期があり、夏果は前年にできた実が越冬したもので、秋果はその年に実が育ちます。夏果はBrebaと呼ばれて受粉がなくても結実しますが、秋果はスミルナ系の性質でカプリ系からの受粉が必要になります。夏果はその年の早春に、前年の木からできます。秋果はブラストファーガおよびカプリ系からの受粉が不可欠なので、家庭で育てていると結実しないこともたびたびです。
フィグの種類と入手方法
フィグは樹上で完熟してから、半乾燥状態で落果した後も乾燥度が進む唯一の果物です。
商業用に収穫したフィグはサイズ選別されて包装されます包装形態は円形にぴったり並べてラッピングしたもの、密閉ビニール袋、フィンガーパック、プラスチックカップ、個別包装など様々です。スーパーマーケットではパン・菓子材料コーナーで販売されていることが多いようです。
フィグの収穫期は晩夏から初秋にかけてですが、乾燥させ、包装して流通されるので、1年を通して入手可能です。
フィグの種類は数百にもなりますが、カリフォルニアで栽培され、消費者向けや業務用に販売されているのはそのうち5、6種類だけです。
カリミルナ |
ミッション |
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スペイン人宣教師によってメキシコから持ちこまれ、カリフォルニア沿岸を北上しながら広まったために、この名前がつきました。独特の香りが特徴です。生の果実は深い紫色で、乾燥すると黒色になります。あらゆるレシピに幅広く応用できる種類です。 |
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カドタ |
アドリアティック |
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もとはイタリアのDattato種で、アメリカに導入されてこの名前で呼ばれるようになりました。果皮は厚く、熟すとクリーミーな琥珀色になります。種子はほとんどないので、乾燥フィグにするほか、缶詰や保存食の加工にも向いています。 |
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地中海から導入されたアドリアティックは、最も多く実をつける種類です。甘みがとても強く、乾燥すると黄金色になるので、フィグバーやペーストによく使われます。 |
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ドライフィグの保存と取扱い方法
商業用保管スペースでは穀物類と同じ場所で保管せず、乾燥した冷暗所に保存するのがベストです。
家庭では――他のドライフルーツと同様、未開封状態であれば常温で6か月は保存がききます。開封後は早めに食べきることが望ましいですが、残ったら密閉できるびんやプラスチック容器、ジッパー付ポリ袋に入れて冷蔵・冷凍保存してください。
取扱い方法
表面にできる白い結晶は天然の果糖で、品質には問題ありません。温度と湿度が大きく変化すると等分の結晶化が起こりやすいので、冷蔵庫や冷凍庫での保存はお勧めしません。1か月以内に消費できる量を目安に購入し、なるべく早くお召しあがりください。表面の結晶はお湯で洗うか、電子レンジに10~20秒かけることで簡単にとれ、ベタつきがなくなります。ます。
ドライイチジクを包丁やはさみ、フードプロセッサーで切るときは、刃に軽く油をひくと切りやすくなります。少量のときは刃を熱湯にくぐらせながら切ってださい。




